「障害者のリアル×東大生のリアル」まであと4日!
本日は、インタビュー企画第二弾として岡部宏生さんのインタビューをアップします!
ぜひご覧ください!
ーーリアゼミとの印象的な出会い、思い出について教えてください!
約9年前に野澤先生からお声がけいただきました。
その少し前に厚労省の何かの委員会で野澤先生と同席した時に私は何か発言しました。
何の委員会だったかさえ覚えていませんが。
毎年東大に入ったことで目標を見失ったという学生がいる事が印象に残っています。
その中でも生きる意味がわからなくなってしまったと言っていた学生とは今も大変親しく交流しています。
ーーリアゼミで講義されることは岡部さんにとってどのような意味を持っていますか?
私は瑞々しくて鋭い感性を持った学生に向かって、自分が何かを発信することで大変な刺激を受けています。 特に自分を特別だと思っていなかったのですが、リアゼミに参加した学生(6年くらい前)に、「この人生きているのだろうかと思った」と言われて「そうなんだ。そういう風に見られることもあるんだな」と自分への意識を変えたこともあります。 この逸話以外にも自分の意識を変えるようなことがたくさんあります。
リアゼミに参加することは自分を見つめ直すことでもあり、自分の意識を見直す大切な機会でもあります。
また、学生さんとの交流が卒業後も続いていることは、大げさではなくて私の生きる力や希望にもなっています。
自分には未来はなくても、自分という存在が未来に続いているという希望と安堵感に包まれるのです。
ーー岡部さんがこれからのリアゼミに期待することがあれば教えてください!
人は一人ひとり違って、その一人ひとりが同じ社会で生きています。 そういう意味では、特別だということはみんななのですが、やはり東大生は特別なところもあるわけです。 どうか一人ひとりが大切にされながら、同じ社会でその人らしく(そもそもその人らしくって何を言っているのでしょうか?)生きていける世の中を率先してつくってください。 私は最重度の障害者ですが、かなり充実した暮らしをしています。 戦争や紛争に苦しんでいる国や地域の人たちはどんな思いで日々を過ごしているのでしょう? そんなことも考えられるリアゼミを期待します。 私の造語ですが、木も見て森も見るリアゼミであって欲しいです。 一人ひとりを大切にしながら社会全体も見るという意味です。
■PROFILE
岡部宏生(おかべ・ひろき)
2006年、48歳の時に難病ALSを発症。
人工呼吸器をつけ24時間介護を受けながら暮らし、目や口のわずかな動きを用いてコミュニケーションを取る。
現在はNPO法人「境を越えて」の理事長を務める。日本ALS協会元会長。
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